ファミリー・サポート・センターは小学生も使える?送迎・預かり・料金と利用方法

「学童のお迎えに間に合わない日だけ、誰かに頼みたい」

「学校から習い事まで送ってもらう方法はある?」

「毎日ではなく、残業する日だけ子どもを預かってほしい」

このようなときに検討できるのが、自治体などが実施する「ファミリー・サポート・センター」です。

ファミリー・サポート・センターは、子育ての援助を受けたい人と、援助を行いたい人を地域でつなぐ会員制の仕組みです。乳幼児だけでなく、小学生を対象にしている地域もあります。

ただし、利用できる年齢、時間、料金、送迎できる場所などは自治体によって異なります。また、登録すれば必ず希望日に利用できるサービスではありません。

この記事では、小学生が利用できる支援内容、料金の目安、登録から利用までの流れ、学童やベビーシッターとの違いを解説します。

ファミリー・サポート・センターとは?

ファミリー・サポート・センターは、子育ての援助を受けたい「依頼会員」と、援助を行いたい「提供会員」をセンターがつなぎ、地域で子育てを助け合う仕組みです。

こども家庭庁は、乳幼児や小学生などの子どもを持つ人を会員として、預かりの援助を受けたい人と援助を行いたい人の連絡や調整を行う事業と説明しています。

一般的には、次のような会員で構成されます。

会員の種類役割
依頼会員子どもの送迎や預かりをお願いしたい人
提供会員子育ての援助を行う人
両方会員援助を受ける側と行う側の両方に登録する人

センターは依頼内容や地域などを確認し、条件に合う提供会員を探します。実際の援助は、センター職員ではなく、登録した地域の提供会員が行うのが基本です。

民間の託児サービスとは異なり、会員同士による有償の相互援助活動として運営されています。

ファミリー・サポート・センターは小学生も使える?

小学生を対象にしている自治体であれば利用できます。

国の制度では乳幼児や小学生などが対象とされていますが、実際の対象年齢は各自治体が定めています。

例えば、横浜市では生後57日以上から小学6年生まで、世田谷区では生後43日から小学6年生までが利用会員の対象です。一方、大阪市では小学生について10歳までと案内されています。

このように、同じファミリー・サポート・センターでも対象年齢は全国共通ではありません。

利用前に、住んでいる自治体の公式サイトで次の点を確認しましょう。

  • 小学生も対象になっているか
  • 何年生または何歳まで利用できるか
  • 市外の学校や習い事への送迎が可能か
  • 利用会員の居住・在勤条件
  • きょうだいを一緒に預けられるか
  • 子どもだけで提供会員宅へ行けるか

「ファミリーサポート+自治体名」で検索すると、地域の窓口を探しやすくなります。

小学生はどんなときに利用できる?

小学生が利用できる援助内容として、主に次のような例があります。

学校や学童への送迎

保護者が仕事などで対応できない場合に、学校や学童へ子どもを迎えに行き、提供会員宅や自宅まで送ってもらえることがあります。

例えば、次のような使い方が考えられます。

  • 学童から自宅まで送ってもらう
  • 学校から提供会員宅へ移動する
  • 放課後子供教室の終了後に迎えに行ってもらう
  • 保護者が帰宅するまで預かってもらう

ただし、学校への送迎者の登録が必要な場合があります。学校や学童にも、提供会員が迎えに行くことを事前に伝えておきましょう。

学童を利用できる時間については、「学童は何時まで?公立・民間の違いと仕事が間に合わないときの対策」で詳しく解説しています。

習い事への送迎

自宅、学校、学童などから習い事へ送ってもらえる地域もあります。

ただし、援助中の移動方法には自治体ごとのルールがあります。徒歩や公共交通機関は利用できても、提供会員の自家用車による送迎が認められていない場合があります。

次の点を事前に確認してください。

放課後や学校休業日の預かり

提供会員の自宅などで、保護者が帰宅するまで子どもを預かってもらえることがあります。

利用例は次のとおりです。

  • 学童を利用しない日の放課後
  • 学童終了後から保護者の帰宅まで
  • 学校行事の振替休日
  • 冠婚葬祭や通院の日
  • 保護者の残業や一時的な外出
  • 長期休み中の数時間

預かり場所は提供会員宅が基本となる地域もあれば、依頼会員宅や地域の施設を利用できる地域もあります。

食事、おやつ、宿題の見守りなどを希望する場合は、対応可能かを事前打ち合わせで確認します。

学童の代わりに毎日利用できる?

ファミリー・サポート・センターは、学童と同じように毎日決まった場所で集団保育を行う制度ではありません。

条件の合う提供会員が見つかり、依頼内容について双方が合意した場合に利用できます。そのため、週5日の放課後を長期間すべて任せる使い方よりも、学童や家庭で対応できない時間を補う使い方に向いています。

例えば、次のような組み合わせです。

家庭の状況利用方法の例
学童の終了時刻に間に合わない学童のお迎えと帰宅までの預かり
週1回だけ習い事がある学童から習い事への送迎
短縮授業の日だけ帰宅が早い保護者の帰宅まで数時間預かり
学童を退所した残業日や学校休業日のみ利用
祖父母へ毎回頼めない家族が対応できない日の補助として利用

定期利用に対応する地域もありますが、提供会員の都合やセンターの運用によっては希望どおりにならない場合があります。

ファミサポは毎日の居場所そのものではなく、送迎や数時間の預かりを補う選択肢として考えると使い方を整理しやすくなります。

利用料金はいくら?

利用料金は自治体によって異なります。

平日の日中と、早朝・夜間・休日で料金が分かれている地域が多く、交通費や食事代などの実費が別に必要になることもあります。

2026年9月時点で各自治体が案内している例は次のとおりです。

自治体通常時間の料金例時間外・休日の料金例
横浜市平日7時~19時:1時間500円休日、年末年始、平日の時間外:1時間600円
大阪市7時~20時:1時間800円早朝・夜間、土日祝日など:1時間900円
福岡市月~土曜日の7時~19時:1時間600円時間外、日曜・祝日:1時間800円

福岡市では、送迎を行う場合に1回100円が加算されます。横浜市では交通費など、大阪市では交通費、食事、おやつ代などの実費が別途必要です。

この表は全国一律の料金ではありません。最低利用時間、30分単位の計算、きょうだい利用、キャンセル料なども自治体によって異なります。

利用料はセンターへ払うのではなく、活動終了後に依頼会員が提供会員へ直接支払う地域が一般的です。

利用するまでの流れ

細かな手続きは自治体によって異なりますが、おおむね次の順番で進みます。

1.地域のセンターを探す

自治体の公式サイトで、住んでいる地域のファミリー・サポート・センターを確認します。

自治体によっては独自の名称を使用しています。横浜市の「横浜子育てサポートシステム」のように、「ファミリー・サポート・センター」という名称ではない場合もあります。

2.入会説明を受ける

制度の内容、料金、利用ルール、補償保険などについて説明を受けます。

オンライン説明や動画視聴に対応している地域もありますが、対面の説明会や講習への参加が必要な場合もあります。

福岡市では、依頼会員も講習を受講したうえで会員登録を行います。横浜市でも、子どもを預けたい人は入会説明を受けて登録します。

3.会員登録をする

申込書や本人確認書類などを提出し、依頼会員として登録します。

登録時には、子どもの健康状態、アレルギー、学校や学童、緊急連絡先などを記入することがあります。

すぐに使う予定がなくても、入会説明や登録に時間がかかる場合があるため、利用する可能性がある段階で準備しておくと安心です。

4.希望する援助内容を伝える

利用したい日時、送迎場所、預かり時間などをセンターへ伝えます。

具体的には、次のような情報が必要です。

  • 利用希望日と時間
  • 子どもの年齢と学年
  • 学校や学童の所在地
  • 送迎先
  • 預かってほしい場所
  • 食事やおやつの有無
  • アレルギーや持病
  • 定期利用か単発利用か

5.提供会員の紹介を受ける

センターが条件に合う提供会員を探します。

ただし、希望する地域や時間帯に活動できる提供会員がいなければ、紹介を受けられないこともあります。会員登録は、希望日の利用を保証するものではありません。

特に平日の夕方、長期休み、急な依頼などは調整が難しい可能性があるため、早めに相談しましょう。

6.事前打ち合わせをする

実際に活動する前に、依頼会員、提供会員、子どもが顔を合わせて、援助内容や注意点を確認します。

送迎を依頼する場合は、実際の経路や引き渡し場所も確認しておくと安心です。

子どもには次のことを説明しておきましょう。

  • 誰が迎えに来るのか
  • どこで待つのか
  • どこへ移動するのか
  • 困ったときは誰に連絡するのか
  • 知らない人について行かないという約束との違い

低学年の子どもには、提供会員の顔と名前を覚えられるように、利用前に複数回会うことも検討します。

利用前に確認したい注意点

登録しても必ず利用できるとは限らない

ファミリー・サポート・センターは、センターが提供会員を派遣するサービスではありません。

依頼内容に対応できる提供会員が見つからない場合や、双方の条件が合わない場合は利用できないことがあります。

「明日急に残業になったので頼みたい」という使い方が可能な地域もありますが、毎回対応できるとは限りません。学童、家族、民間サービスなど、別の方法も用意しておくと安心です。

病気の子どもを預けられるとは限らない

病児・病後児の対応も自治体によって異なります。

横浜市は病気の子どもの預かりを行わないと案内しています。一方、大阪市には、条件を確認したうえで体調不良の子どもを援助する仕組みがあります。

発熱や感染症の疑いがある場合は、自己判断で提供会員へ直接依頼せず、センターの規定を確認してください。

自家用車での送迎には地域差がある

送迎を頼めても、自家用車を使用できるとは限りません。

徒歩、公共交通機関、タクシー、自家用車のどれを利用できるか、交通費や駐車料金を誰が負担するかを確認します。

チャイルドシートが必要な年齢の子どもについては、その用意や取り付け方法も事前確認が必要です。

家事代行や学習指導とは異なる

ファミリー・サポート・センターは、子どもの送迎や預かりを中心とした制度です。

掃除、洗濯、夕食作りなどの家事を依頼したり、家庭教師のような学習指導を求めたりする制度ではありません。

宿題をする時間を設けてもらえる場合でも、「分からない問題を教える」「丸付けまで行う」といった対応が可能かは別に確認しましょう。

ファミサポ・学童・ベビーシッターの違い

比較項目ファミリー・サポート・センター学童ベビーシッター
主な目的地域会員による送迎・一時預かり放課後の継続的な生活の場個別の保育や送迎
利用方法会員登録後、センターが調整自治体や施設へ申請事業者やマッチングサービスへ依頼
預かり方提供会員宅などで個別対応施設で集団生活自宅などで個別対応
定期利用対応できる場合がある毎日の利用に向いている契約内容による
急な依頼対応できない場合がある原則として登録児童が利用空きがあれば対応できる場合がある
料金自治体ごとに設定公設・民設などで異なる事業者ごとに異なる

毎日の放課後の居場所が必要なら、まず学童を検討します。

学童の終了後だけ支援が必要な場合や、週1回の習い事送迎、学校休業日の短時間預かりなどには、ファミリー・サポート・センターが候補になります。

より柔軟な時間や個別の要望を重視する場合は、民間のベビーシッターや送迎サービスも比較します。

小学生の利用で事前に決めておきたいこと

登録や顔合わせの際には、次の項目を確認しておくと安心です。

確認項目わが家の予定
迎えに行く場所______
引き渡し時刻__時__分
預かり場所______
保護者の帰宅予定__時__分
移動方法徒歩・公共交通・車・その他
交通費____円
おやつ・食事必要・不要
アレルギーあり・なし
宿題の扱い______
緊急連絡先______
学校や学童への連絡済・未
帰宅が遅れる場合の対応______

子ども本人にも、当日の流れを分かる言葉で説明します。

子どもが一人で過ごす時間も想定している場合は、「小学生の留守番は何年生から?始める目安と安全のための準備」もあわせて確認してください。

よくある質問

共働きでなくても利用できますか?

共働き以外の家庭も利用できる地域があります。

福岡市は、共働き世帯だけでなく、子どもを持つ家庭が利用できると案内しています。通院、学校行事、冠婚葬祭、買い物、保護者のリフレッシュなどを利用理由として認めている自治体もあります。

就労していることが必須かどうかは、地域の利用条件を確認してください。

毎週同じ人にお願いできますか?

提供会員との条件が合い、継続的な活動について双方が合意すれば、同じ人へ定期的に依頼できる場合があります。

ただし、提供会員の予定や体調によって利用できない日もあります。定期利用を希望する場合でも、代わりの対応を考えておきましょう。

急な残業でも利用できますか?

すでに会員登録と事前打ち合わせが済んでおり、対応できる提供会員がいれば利用できる可能性があります。

ただし、当日の依頼に対応できるとは限りません。急な残業が多い家庭は、通常の依頼期限と緊急時の連絡方法を登録時に確認してください。

提供会員は保育士ですか?

提供会員が必ず保育士や幼稚園教諭などの資格を持っているわけではありません。

自治体が定めた講習や研修を受けた地域住民が活動する仕組みです。横浜市では提供会員になるために資格は必要ありませんが、説明会とは別に研修を受けることとされています。大阪市でも、提供会員には所定の講座受講が必要です。

利用中の事故に備えた保険はありますか?

活動中の事故に備えて補償保険へ加入している自治体があります。

横浜市と大阪市も、活動中の事故に備えた保険について案内しています。補償内容や対象外になるケースは自治体によって異なるため、入会時に確認しましょう。

まとめ|利用する可能性があれば早めに登録しよう

ファミリー・サポート・センターは、小学生の送迎や一時的な預かりを地域で支える仕組みです。

次のような家庭に向いています。

  • 学童のお迎えに間に合わない日がある
  • 学校や学童から習い事への送迎を頼みたい
  • 振替休日や短縮授業の日だけ預かってほしい
  • 学童を利用しない日の補助的な居場所が必要
  • 残業や通院などのときに頼れる人を増やしたい

ただし、対象年齢や料金、活動時間、病児対応、車による送迎の可否などは自治体によって異なります。

また、登録してから説明や顔合わせ、提供会員との調整が必要になるため、使いたい日の直前では間に合わない可能性があります。

まずは住んでいる自治体の公式サイトで、次の5点を確認しましょう。

  1. 小学生の対象年齢
  2. 対応できる送迎先
  3. 利用時間と料金
  4. 登録説明会の日程
  5. 依頼から利用までに必要な期間

今すぐ利用する予定がなくても、残業や学校休業日などに備え、選択肢の一つとして登録方法を調べておくと安心です。

参考にした公式情報

※対象年齢、料金、利用時間、送迎方法、病児対応などは自治体によって異なり、変更される場合があります。利用前に、お住まいの自治体または地域のファミリー・サポート・センターが発信する最新情報をご確認ください。