学級閉鎖になったら仕事はどうする?共働き家庭の預け先と休み方

小学校から突然「明日から学級閉鎖です」と連絡が来ると、共働き家庭では仕事をどうするかが大きな問題になります。

子どもに症状がなく元気でも、学校へは行けません。学童も利用できない場合があり、急いで預け先や仕事の調整を考える必要があります。

2025年4月からは、感染症による学級閉鎖なども「子の看護等休暇」の取得理由に加わりました。ただし、対象となる子どもの学年や取得できる日数、休暇中の賃金には注意が必要です。

この記事では、学級閉鎖になったときに最初に確認すること、利用できる休暇制度、預け先がない場合の対応を順番に解説します。

学級閉鎖になったら最初に確認すること

学校から学級閉鎖の連絡が届いたら、まず次の内容を確認します。

確認すること主な確認先
閉鎖する期間学校からのメール・連絡アプリ
子どもの健康状態検温、せき、のどの痛みなど
学童を利用できるか学童、自治体
習い事へ行けるか教室や施設
オンライン授業や課題学校、担任
仕事で使える休暇勤務先の人事・就業規則
昼間の見守り方法家族で相談

学級閉鎖の期間は、学校から指定された日まで続きます。子どもが元気だからといって、自己判断で登校させることはできません。

学校から配信される連絡には、健康観察の方法、家庭学習、タブレットの使用、外出についての注意などが記載されることもあります。最後まで確認しましょう。

学級閉鎖でも学童は利用できる?

学級閉鎖中の児童が学童を利用できるかどうかは、自治体や施設によって異なります。

ただし、感染症の拡大を防ぐため、学級閉鎖になったクラスの児童は、症状がなくても利用できないと定めている学童があります。

例えば岡山市の放課後児童クラブでは、学級閉鎖や学校閉鎖となったクラスの児童は、閉鎖期間中にクラブを利用できないと案内しています。仙台市でも、小学校の臨時休校や学年・学級閉鎖に準じて、児童クラブの受け入れを休止する対応例があります。

一方、民間学童や一部の預かり施設では、独自の基準を設けている場合があります。学校から連絡を受けたら、利用前に必ず施設へ確認してください。

兄弟のクラスが学級閉鎖になった場合

兄弟のうち一人だけが学級閉鎖になった場合、ほかの兄弟が登校や学童利用を続けられるかどうかも、学校や施設の基準によって異なります。

次のような条件で対応が変わる可能性があります。

  • 本人や同居家族に症状があるか
  • 感染症への罹患が確認されているか
  • 学年閉鎖や学校閉鎖にも広がっているか
  • 学童独自の利用基準があるか

「兄弟は別のクラスだから大丈夫」と判断せず、それぞれの学校と学童へ確認しましょう。

仕事を休むなら「子の看護等休暇」を確認しよう

2025年4月1日から、従来の「子の看護休暇」は「子の看護等休暇」に名称が変わり、取得できる理由と子どもの対象年齢が広がりました。

感染症に伴う学級閉鎖などで子どもの世話が必要になった場合も、休暇を申し出ることができます。子ども本人が感染していなくても対象です。

厚生労働省が案内する主な内容は次のとおりです。

項目内容
対象となる子ども小学校3年生修了まで
子どもが1人の場合1年度に5日まで
子どもが2人以上の場合1年度に10日まで
取得単位1日または時間単位
学級閉鎖感染症に伴う学級閉鎖等は対象
子どもの感染本人が感染していなくても取得可能

制度の詳細は、厚生労働省「子の看護等休暇」で確認できます。

休暇は有給とは限らない

子の看護等休暇を取得した日の賃金を支払うかどうかは、会社の規定によって異なります。

法律上、必ず有給にしなければならない休暇ではありません。会社によって、次のような違いがあります。

  • 有給で取得できる
  • 無給になる
  • 一部だけ賃金が支払われる
  • 年次有給休暇との選択ができる
  • 会社独自の育児休暇が用意されている

「休暇を取得できること」と「給与が支払われること」は別です。申請前に就業規則や人事担当者へ確認しましょう。

小学4年生以上は対象外?

法律で定められた子の看護等休暇の対象は、小学校3年生修了までです。

小学4年生以上の子どもが学級閉鎖になった場合は、法律上の子の看護等休暇の対象から外れます。ただし、会社が法律を上回る独自制度を設けている場合は利用できる可能性があります。

年次有給休暇、在宅勤務、時差出勤、家族休暇なども含めて勤務先へ相談しましょう。

学級閉鎖で仕事を休めないときの選択肢

子の看護等休暇を使えない場合や、数日間すべてを休めない場合は、複数の方法を組み合わせます。

1.夫婦で休む日を分担する

最初から一人が全期間休むと、仕事への影響も休暇の消費も大きくなります。

例えば4日間の学級閉鎖なら、次のように分担できます。

曜日対応例
1日目母が休む
2日目父が在宅勤務
3日目祖父母へ相談
4日目父が休む

学校から連絡が届いたら、夫婦それぞれが翌日の予定を確認し、会議や出勤が必要な日をすり合わせましょう。

2.在宅勤務へ変更できないか相談する

在宅勤務が可能な職種なら、一時的な変更を勤務先へ相談します。

ただし、在宅勤務は「仕事をしながら子どもの世話をする制度」とは限りません。低学年の子どもや体調が悪い子どもを見ながら、通常どおり働くのは難しいことがあります。

在宅勤務を選ぶ場合も、次の点を具体的に考えましょう。

  • 子どもが一人で昼食を食べられるか
  • オンライン授業の操作を手伝う必要があるか
  • 親の会議中に安全に過ごせるか
  • 症状が出たとき仕事を中断できるか
  • 子どもが不安になったとき対応できるか

半日の休暇と在宅勤務を組み合わせる方法もあります。

3.祖父母や親族へ相談する

近くに頼れる親族がいる場合は、預かりや見守りを相談する方法があります。

ただし、学級閉鎖の原因が感染症である以上、子どもに症状がなくても感染している可能性は否定できません。高齢者や基礎疾患のある家族へ預ける場合は、特に慎重な判断が必要です。

学校からの注意事項を伝えたうえで、無理のない範囲で相談しましょう。

4.ファミリー・サポート・センターを確認する

ファミリー・サポート・センターは、子育ての援助を受けたい人と、援助を行いたい人を地域で結ぶ仕組みです。

送迎や一時的な預かりに対応している地域がありますが、利用には事前登録や打ち合わせが必要な場合が多く、感染症による学級閉鎖中は援助を受けられないこともあります。

学級閉鎖になってから初めて探すのではなく、平常時に自治体の利用条件を調べておくと安心です。

5.民間のベビーシッターや訪問保育を探す

自宅での見守りを依頼できるサービスもあります。

利用する場合は、料金だけでなく次の点も確認しましょう。

  • 学級閉鎖中の子どもに対応できるか
  • 発熱や感染症の疑いがある場合も依頼できるか
  • 当日や前日の予約が可能か
  • キャンセル料はいくらか
  • 自治体や勤務先の補助制度があるか
  • 事業者の本人確認や保険加入が明記されているか

病児・病後児保育と通常のシッターサービスでは、対応できる健康状態が異なります。子どもの状態を正確に伝えて申し込みましょう。

病児・病後児保育は使える?

子どもに発熱などの症状がある場合は、自治体の病児・病後児保育を利用できる可能性があります。

ただし、施設ごとに対象となる病気や受け入れ条件が異なり、医師の診察や利用連絡票が必要になることもあります。定員が少なく、当日の利用が難しい地域もあります。

また、子どもは元気で、クラスが学級閉鎖になっただけという場合は、病児保育の対象にならない可能性があります。

次の3点を分けて確認してください。

  1. 学級閉鎖中の無症状児を受け入れるか
  2. 現在の症状や病名が利用条件に合うか
  3. 診察や書類、事前登録が必要か

利用条件は全国共通ではありません。住んでいる自治体と施設の最新案内を確認しましょう。

一人で留守番させてもよい?

小学生を一人で留守番させられるかは、学年だけでは判断できません。

普段は短時間の留守番ができる子どもでも、学級閉鎖中は朝から夕方まで長時間になる可能性があります。体調が急に変化することも考える必要があります。

特に低学年では、終日の留守番は慎重に検討しましょう。

留守番を考える場合は、少なくとも次の条件を確認します。

  • 子ども本人に症状がない
  • 短時間の留守番を経験している
  • 電話や見守り端末で連絡できる
  • 火を使わずに昼食を食べられる
  • 来客があっても玄関を開けない
  • 地震や火災のときの行動が分かる
  • 困ったときに頼れる大人が近くにいる
  • 親が必要に応じて早く帰宅できる

一人で過ごせるかを判断する基準や事前練習については、「小学生の留守番は何年生から?始める目安と安全のための準備」で詳しく解説しています。

留守番中に決めておきたいルール

学級閉鎖中に留守番をさせる場合は、口頭で注意するだけでなく、紙にルールを書いて見える場所へ置きます。

  • 玄関の鍵を必ずかける
  • インターホンや電話に出ない
  • 火、包丁、湯沸かし器を使わない
  • ベランダへ出ない
  • 友達を家に入れない
  • 勝手に外出しない
  • 決めた時刻に親へ連絡する
  • 体調が悪くなったらすぐ知らせる
  • 緊急時に連絡する相手を決める

昼食は電子レンジを使わずに食べられるものを用意すると、やけどや操作ミスの危険を減らせます。

離れている間の連絡方法を考えるときは、「小学生に見守りGPSは必要?キッズ携帯との違いと選び方」も参考にしてください。

勤務先へはどう伝える?

学級閉鎖が決まったら、できるだけ早く上司や担当者へ連絡します。

伝える内容は次の4点です。

  1. 子どもの学校で学級閉鎖が決まったこと
  2. 閉鎖期間
  3. 出勤が難しい日や時間
  4. 希望する対応方法

連絡例は次のとおりです。

子どもの小学校で感染症による学級閉鎖が決まり、明日から○日まで登校できなくなりました。預け先を確認していますが、明日は自宅での見守りが必要なため、子の看護等休暇を取得したいです。翌日以降については、家族との分担と在宅勤務が可能かを含めて改めて相談させてください。

単に「休みます」と伝えるより、期間と希望する働き方を整理して伝えると相談が進みやすくなります。

会社から学校の連絡メールや通知文などの提示を求められる場合もあるため、削除せず保存しておきましょう。

学級閉鎖に備えて平常時に準備すること

学級閉鎖は突然決まるため、その日のうちにすべての準備をするのは困難です。

普段から次の項目を家族で確認しておきましょう。

準備することわが家の内容
最初に迎えへ行く人______
夫婦の休暇制度______
在宅勤務の可否______
頼れる親族______
ファミサポの登録済・未
病児保育の登録済・未
民間サービスの候補______
留守番できる時間約__時間
緊急連絡先______
昼食の用意______

勤務先の制度は、実際に必要になってから探すと確認に時間がかかります。「子の看護等休暇は有給か」「時間単位で申請する方法」「必要な書類」の3点だけでも事前に確認しておくと安心です。

よくある質問

子どもが元気でも子の看護等休暇を使えますか?

感染症に伴う学級閉鎖などで子どもの世話をする場合は、子ども本人が感染していなくても取得できます。

ただし、対象は小学校3年生修了までの子どもです。会社への申請方法は就業規則などを確認してください。

学級閉鎖中に習い事へ行ってもよいですか?

学校の指示と習い事の施設の方針を確認してください。

感染症の拡大防止を理由とする学級閉鎖では、症状がなくても外出を控えるよう案内される場合があります。自己判断で参加せず、学級閉鎖中であることを教室へ伝えましょう。

学童へ黙って預けてもよいですか?

学級閉鎖中であることを隠して利用してはいけません。

ほかの児童や職員への感染拡大につながる可能性があります。利用できるかどうかを事前に施設へ確認してください。

子の看護等休暇を使い切ったらどうしますか?

年次有給休暇、会社独自の育児休暇、在宅勤務、時差出勤、欠勤などを勤務先へ相談します。

夫婦がそれぞれ対象となる労働者であれば、二人の休暇を分けて使う方法も検討できます。

学級閉鎖は何日続きますか?

閉鎖期間は学校や感染状況によって異なります。

最初に案内された期間が延長される可能性もあるため、学校からのメールや連絡アプリを随時確認しましょう。

まとめ|休暇・仕事・見守りの3つを同時に確認しよう

学級閉鎖が決まったら、まず閉鎖期間、子どもの健康状態、学童を利用できるかを確認します。

2025年4月からは、小学校3年生修了までの子どもについて、感染症に伴う学級閉鎖なども「子の看護等休暇」の対象になりました。子ども本人が感染していなくても取得できます。

ただし、休暇が有給になるかどうかは勤務先によって異なります。また、学童や病児保育を利用できる条件も自治体や施設ごとに違います。

急な連絡を受けてから困らないよう、平常時に次のことを準備しておきましょう。

  • 夫婦それぞれの休暇制度を確認する
  • 在宅勤務や時差出勤が可能か確認する
  • 病児保育やファミサポへ事前登録する
  • 頼れる家族や民間サービスを整理する
  • 子どもと留守番・連絡の練習をする

一つの方法だけで数日間を乗り切ろうとせず、夫婦の分担、休暇、在宅勤務、周囲の支援を組み合わせることが大切です。

参考にした公式情報

※子の看護等休暇の申請方法や賃金の扱いは、勤務先の規定をご確認ください。学童、病児・病後児保育、子育て支援サービスの利用条件は自治体や施設によって異なります。